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世界初のGIST分子標的薬アバプリチニブが博鰲楽城へ

アップデート: 2020-10-09 L M S

2020年8月17日、アバプリチニブ(avapritinib)が海南省博鰲楽城に導入され、中国患者に世界初のPDGFRAエクソン18変異を有するGIST分子標的薬を提供する予定である。目下、基石薬業は博鰲楽城でアバプリチニブの臨床応用プロジェクトを初めて展開している。

今年3月、海南省は「博鰲楽城国際医療旅行先行区臨床急用輸入医薬品使用管理暫定方法」を公布し、患者が私用・少量の内服臨床急用輸入医薬品を持ち帰ることを認めた。同政策のおかげで、中国の患者は低コストで世界中の新薬の使用が可能になった。

博鰲楽城は海南自由貿易試験区と中国特色自由貿易港建設の重要先行区として、医療技術・医療装備・医薬品を国際先進レベルにすることを目指している。博鰲楽城管理局と基石薬業は腫瘍治療や創薬分野において協力センターを設立する計画である。また、基石薬業は世界トップのバイオ医薬品企業との連携を通して、一流の腫瘍治療薬品を中国に導入し、博鰲楽城が先駆けて用いる予定である。

アバプリチニブはBlueprint Medicines社が開発した高選択性強効型内服薬KIT/PDGFRα阻害剤であり、こういう変異に対する最新の標的治療でもある。2020年1月、米国食品医薬品局(FDA)は、PDGFRAエクソン18変異(D842V変異含む)を有する切除不能、或いは転移のみられる消化管間質腫瘍(GIST)の成人患者に対してアバプリチニブの使用を承認した。また、FDAより画期的治療薬・オーファンドラッグ・快速審査薬物として認可され、NCCNガイドラインにおいてカテゴリー2Aとして推奨された。2020年4月、基石薬業はアバプリチニブの国内商業化の主体として中国国家薬品監督管理局に新薬承認申請を提出し、近日中に、優先審査の適用を受けることになる。

基石薬業は腫瘍免疫、及び精密医療薬物向けの製品パイプラインを持ち、併用療法を核心として各種の差別化併用療法を探究し、適応症に対して新薬を開発する。今回アバプリチニブの導入は、基石薬業と楽城管理局とが初めて力を合わせたことである。将来、この協力が拡大するのに伴い、中国の患者は他国の患者と同様により多くの新薬を使用できるようになると見込まれる。